名言から読み取る、個人投資家がプロに勝つ秘訣。
個人投資家にできないことはプロのゲームでプロに勝つこと。
自分のゲームで自分にコントロールできることで勝てば良いのだ。
ベンジャミン・グレアムとは?
ベンジャミン・グレアム(Benjamin Graham)は、あのウォーレン・バフェットに大きな影響を与えたアメリカ合衆国の経済学者。
グレアムがコロンビア大学で教鞭をふるっている時に、唯一教え子の中でA+をバフェットはもらっている。また、バフェット自身もグレアムを父親に次いで影響力のある人物であると語ったそうです。
そんなグレアムは堅固な知的投資の骨組みを確立した人物で、企業価値を客観的に分析して、優良な株式を探す投資方法を打ち立てたそうです。。「バリュー投資の父」「ウォール・ストリートの最長老」と呼ばれる20世紀最大の投資アドバイザー兼プロ投資家。
グレアムの名著「賢明なる投資家」は、1949年(なんと67年前)に初版が出版されてから増版を重ね、今でも読み継がれているとのこと。
個人投資家がプロに勝つ秘訣?
プロは圧倒的な「技術」「知識」「マインド」そしてなにより「膨大な情報」を持って相場に挑みます。そして今やアルゴリズムによりトレードもシステマティックに行われています。将来的にはAIなどを利用したトレードも主流になるでしょう。
そしてなにより資金が大量にあるプロ投資家は、その豊富な資金力が故に、意図をしてなくても、売買の動向は市場全体に影響を与えます。つまり、自らゲームを作り出す事も可能なのです。(大量の空売りなどが問題になる事もあります)
要するに色々な側面から鑑みても、個人投資家はプロには勝てません。
しかし、このグレアムの名言がプロに勝てるヒントを与えてくれています。
秘訣。それは「勝負しない」こと。
いや。これ本当に大事です。
つまり戦うから「負ける」のであって、戦わなければ「負けない」のです。
あの宮本武蔵が、生涯負けたことがないのは「負ける勝負はしない」とも言われています。(この点は諸説ありますが。)
プロは相場が不安定で不利な状況でも仕事なので休む(勝負しない)事は出来ません。常に勝負をする必要があります。それは大きなリスクを伴います。
個人投資家は、自分で投資するタイミングを自由にコントロールする事が出来ます。相場が不安定で不利な状況、つまり「自分のゲームで自分にコントロールで出来ない」と思えば勝負をせずに、リスクを軽減する事が出来ます。
トレードは中毒性があり、ついついズルズルと惰性でトレードを続けてしまう事もあります。勝負しない時は勝負しない。休む時は休む。そうする事でコントロール出来る自分のゲームのみ勝負すれば勝率を上げる事が出来るのではないでしょうか?
無論ずっと勝負をしなければ意味がありません。グレアムの名言が教えてくれるのは
「自分である程度コントロール出来る(相場が読める)時が来るまで待ち、自分の土俵で勝負出来る時に勝負しなさい。」
と言う事ではないでしょうか?
いや。。。それが出来れば。。。一番いいんですが。。。なかなか出来ないですよねw
投機家にとって最大の敵は無知、欲、そして恐怖と希望の感情である。
photo by 相場師列伝:ジェシー・リバモア
投機家にとって最大の敵は
無知、欲、そして恐怖と希望の感情である。
ジェシー・リバモアとは?
ジェシー・リバモア(Jesse Livermore)は20世紀前半にウォール街で活躍したアメリカの著名な投機家、相場師で「ウォール街のグレートベア」という異名をもつ。
「グレートベア」の異名どおり1929年の世界大恐慌のさなかに、漫然と空売りをして一人勝ちを収めた希代の相場師。(空売りで世界恐慌の引き金を引いた人物とも言われている。)
数百万ドルという財産を築くこと4度、そして破産も4度。最後は4人目の妻に遺書を残し1940年11月28日にピストル自殺を図り、63歳でその生涯を終える。
続きを読む移動平均線の基本
移動平均線とは?
テクニカル分析で最も一般的な指標。移動平均線を使用しているトレーダーは多く存在します。多くの人に使用されている指標ほど「トレーダーの心理」が反映されるため指標として機能します。
移動平均線とは、過去の一定期間から終値の平均を取り、その数字を結んでいった線のことです。
移動平均線の算出方法
例えば一定期間を5日に設定した場合、直近5日間の終値の合計を5で割ります。
<為替レート(USD/JPY - アメリカドル/日本円)>
1月11日の終値 120円
1月12日の終値 110円
1月13日の終値 130円
1月14日の終値 120円
1月15日の終値 110円
⇒(120円+110円+130円+120円+110円)÷ 5日 = 118円
この様に各終値を足して5で割った118円が1月15日時点の移動平均値になります。
さらに翌日(1/16)の終値が115円だとすると、翌日の移動平均値は以下の様に計算され117円となります。
<為替レート(USD/JPY - アメリカドル/日本円)>
1月11日の終値 120円 ← 5日間平均なので除外
1月12日の終値 110円
1月13日の終値 130円
1月14日の終値 120円
1月15日の終値 110円
1月16日の終値 115円
⇒(110円+130円+120円+110円+115円)÷ 5日 = 117円
この様に一定期間(今回は5日間)の中で、営業日が1日進むと再計算されて平均値が算出されます。その値をチャート上でつなぎ合わせて出来た線が「移動平均線」となります。
続きを読む「落ちてくるナイフをつかむな」ではなく「落ちてくるバラをつかむな」が現代にあう?
落ちてくるナイフをつかむな、
床に突き刺さったナイフを拾え
- ウォール街
相場の格言としてあまりにも有名な言葉。
相場が荒れて急落した際は、どんな魅力的な銘柄・価格でもナイフが床に突き刺さってから拾うべき。
底値を拾えた場合は結果的に落ちて来たナイフの「柄」を偶然掴めた様なもので結果論にしか過ぎない。
心理的には最安値・底値で買いたい!と思うのが人間の常だが、底値がどこなのかは誰にもわからない。
だから床に落ちて「これ以上は落ちない」ではなく「上昇トレンドに入った」状態で買うのが賢明である。
資金的な余裕がある人はリスクを取って落ちている最中のナイフを掴もうとするのも良いが、資金的な余裕がない人は心に留めるべき名言。
なお、この名言が生まれた頃のアメリカ人にとってナイフは大変魅力のある物だったそうだ。だから落ちてくるナイフでも掴みたくなる心理をついた表現だったのだろう。
しかし現代にはマッチしない感じがする。
なので。。。
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勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし
photo by 松浦家のお殿様│松浦史料博物館
勝ちに不思議な勝ちあり
負けに不思議な負けなし
- 松浦 静山 (松浦清 - Wikipedia)
プロ野球の野村克也元監督の名言として知られる言葉だが元は松浦清山の言葉だそうだ。
ちなみにWikipediaでは本明の松浦清(まつらきよし)となっているが後に静山と号した事から、松浦静山(まつらせいざん)の名が有名。
松浦清山は江戸時代後期の平戸藩主で、大名でありながら武道の達人で、剣術に至っては「田宮流・新陰術・心形刀流」の免許皆伝。武術に関して弓道・柔術・馬術・砲術を修練してたそうです。
この名言は松浦清山の剣術書「剣談」のなかに収められた1文。
そんな剣術や武術に長けた松浦清山だが大名としても有能だったらしい。
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